
クレジットカード入会審査における「属性」とは?
ちょっと耳慣れない言葉かも知れないが属性とは、職業や年齢、年収など、その申込者に関する様々な情報から判断する「その人の総合評価」のことだ。
例えば、有名企業に勤めていて高年収で勤務歴が長いという人は「属性が高い」人。一方、低年収でアルバイト収入がメインなどという人は「属性が低い」人だと言われる。
属性は、クレジットカードの入会審査で使われる、いわば一種の業界用語。我々が日頃使うことはないと思うが、審査に関わるひとつの参考情報として知っておけば役立つこともあると思う。
ざっくりと、イメージを掴んでおいて欲しい。
クレジットカードの審査と『属性』
そもそも、属性って何?
属性というと、言葉からちょっと硬い印象を受けるかもしれないが、具体的な項目を見ればわかりやすい。
属性を評価する情報には、例えば以下のようなものがある。
- 年齢
- 性別
- 職業・勤務先
- 勤務先の規模(上場企業、零細企業)
- 就業形態(正社員、パート、アルバイト、契約社員、自営業など)
- 年収
- 居住年数、住居の種類
- 婚姻(配偶者)の有無、同居家族人数
- 固定電話の有無
かなりイメージがつかめたのではないだろうか。
これらの項目をひっくるめた個人に関する総合的な情報を、クレジットカード業界では「属性」と呼び、主に審査時に使われる。
「社会的ステータス」を評価
意味合いとしては、「社会的ステータス」に近いと思っておけば間違いないだろう。「属性が高い」「属性が低い」という業界用語を、普通の言葉で表現するなら「ステータスが高い」「ステータスが低い」、と言う感じになる。
属性は点数化「スコアリング」される
では、クレジットカード業界では、属性を具体的にどのように評価するのかと、気になるかもしれない。
実は、各属性項目をスコアリング(点数化)して、その総合点で判断しているのだ。つまり、ひとりひとりに点数をつけるというイメージだ。
例えば勤務先なら、上場企業や公務員なら○点、中小企業なら○点、個人事業者なら○点、といった具合に基準を設けて点数化。この要領で全項目に点数をつけ、それを合計した値がその人の属性値になるという仕組みだ。
点数の付け方に関しては、各社多少の違いがあるが、大きくは似たり寄ったりのようだ。
自分の属性を判断する方法
こう言えば、自分はどれくらいなのだろう?属性が高いのか、それとも低いのか、とちょっと気になるところかもしれない。例をあげれば、以下のようになる。
属性が高い人・低い人の事例
評価 | 属性例 |
---|---|
属性が高い人 | 一部上場企業に正社員として25年勤務。 年収1,500万円 |
属性が低い人 | パート・アルバイトで、勤務期間半年 年収200万円以下 |
こうまとめれば、「それでは当たり前すぎ!」「自分には役に立たない」と思うかもしれないが、属性には絶対的な基準があるわけではなく、総合判断になる。
自分は、上記のうちのどちら寄りかという程度に、ざっくりととらえておけばいいだろう。
最終的には、クレジットカード会社の固有の判断になるので、ここはあまり深く考えても大丈夫だ。
属性に過剰にとらわれる必要はない
さらに言えば、属性判断の基準そのものも時代とともに変化していく。
例えば、少し前までは固定電話がある人の方が属性スコアが高かったが、今では携帯電話だけしか持たないというのは、ごくごく普通のこと。
また、暮らし方の多様化で、住居形態や居住年数なども以前ほど重視されなくなっていると言われている。さらに最近では、転職によってステップアップすることも一般化。非正規労働者の割合も高まる一方のため、勤続年数の評価なども変わってくるかもしれない。
このように、社会やライフスタイルの変化を反映して、属性の評価基準は変化していく。参考情報として知っておくのはいいことだが、過剰に気にしたり、情報に振り回される必要はないだろう。
足りない部分は、クレジットヒストリーで補おう
とはいえ、ここまで読んで、「自分はかなり属性低そう…」と、落ち込んでいる方もいるかもしれない。
しかも、勤務先や勤続年数、住まい等、属性はそうそう簡単に変えることはできないもの。
考えるほど暗い気持ちになってしまうなどということもあるだろう。でも大丈夫!それでも審査をクリアできるようにする方法はある。
それはクレジットヒストリーを良くしておくこと。クレジットカード会社は、審査にあたって個人信用情報機関に情報を照会し、他社のクレジットカードの過去の利用履歴などを確認する。
たとえ属性は低くても、クレジットカードを継続的に利用してきちんと返済すれば、そこで信用力を高めることができる。
属性は自分の努力だけでは急に改善できないが、クレジットヒストリーを良くすることなら、意識していけば十分可能だ。ポジティブに考えていこう!
年会費無料のクレジットカードなど、まずは比較的審査に通りやすいクレジットカードを作って、コンスタントに利用して信用を築いていくことを考えてみよう!こちらの記事、「クレジットヒストリーを良くする方法」も、ぜひ参考にしてみて欲しい。