シートベルト保険(シートベルト傷害保険)とは、簡単に言えばシートベルトをつけた状態で事故にあって死亡、もしくは重度な後遺障害などが残ってしまった場合に保険が降りるというもの。
なお、2011年頃まではこのシートベルト保険が付いているクレジットカードはいくつか存在していたが、道路交通法改正によってシートベルト着用が義務化されて以降、この保険を付帯しているクレジットカードは珍しくなっている。そのあたりのはい決済も含めて説明していきたいと思う。
クレジットカード付帯のシートベルト保険に関するまとめ:
そもそも、シートベルト保険とは?
シートベルト保険は正式には「シートベルト傷害保険」という傷害保険の一種。シートベルトを着用した状態での運転中や同乗中に、事故にあった時に適用される保険のことだ。
あまりごやっかいになりたくない保険ではあるが、つまり、車を運転する時や同乗する時にきちんとシートベルトさえ締めていれば保険金が支払われる保険というわけだ。
シートベルト着用が義務となっている今、シートベルトをしないで運転する方はほとんどいないと思うので、この保険が付いたクレジットカードを持っていれば、事故が起きた場合にはほぼ保険の対象になると言えるだろう。
シートベルト保険の適用条件:
シートベルト保険は死亡や高度障害のみに適用:
もう少し細かく見て行くと、シートベルト保険が適用されるのは、この保険が付帯しているクレジットカードを持つ人が
・シートベルトを着用して車を運転している時
・助手席に同乗していた時
に事故にあった場合で、その本人が死亡もしくは、重度の後遺障害になった場合。該当するクレジットカードを持っていれば、保険は自動的に適用される。
車の事故での入院や通院は補償対象外:
補償の対象は、死亡か後遺障害のみで、事故によるケガなどでの入院や通院は補償対象にならない。
その点で言うと、このような保険に入っていることを家族などにあらかじめ伝えておかなければ、保険が適用されること自体に誰も気づかない可能性も高い。そういうことがないように、保険があることを誰かに伝えておくか、自分が入っている保険を書類やデータなどにまとめておくと良いだろう。特に家族を養っている社会人の方であれば、そういった対策をぜひしておいてほしい。
海外での事故や特殊車両には適用されない:
シートベルト保険が適用外となるケースとしては、以下のようなものがある。
1.日本国内においてのみ適用となる。海外でシートベルト装着時に事故にあっても保障されない。
2.ショベルカー、トラクター、除雪車、フォークリフトなどの特殊車両でシートベルトをしていたとしても適用外となる。
あくまで国内限定の補償で、乗用車やタクシー利用時などに限られると思っておいて欲しい。
シートベルト保険付帯のクレジットカード:
次々と廃止されているシートベルト保険の現状:
ここまでいろいろ説明して来たのだが、実はシートベルト保険付きのクレジットカードは、次々とサービスを終了。シートベルト保険で有名だったオリコカードが20111年11月でシートベルト保険付帯を廃止してしまったのをもって、この保険が付いたメジャーなクレジットカードは国内になくなってしまった。
現在のところシートベルト保険が適用されるクレジットカードは、自動車メーカーの提携カードなどごく限られた一部だけになっている(2016年8月現在)。
シートベルト保険付きクレジットカード:
クレジットカード名 | 概要 |
---|---|
ライフカード旅行傷害保険付き | 死亡補償、重度後遺障害 最高200万円 ライフカード(一般)、学生専用ライフカードなど旅行傷害保険付きカードのみに、シートベルト保険が付帯 |
マツダm’zJCBカード | 死亡補償、重度後遺障害 ・三井住友カード発行(VISA・MasterCard) 補償額最高1,000万 ・セゾンカード(MasterCard) 補償額最高1,000万 ・セゾンカード(JCB) 補償額最高800万 |
スズキカードJCB・MasterCard | 死亡補償、重度後遺障害 最高500万円 ・セディナ発行(JCB・MasterCard) |
ブリヂストンカーライフサポートカード | 死亡補償、重度後遺障害 最高200万円 ・セディナ発行(MasterCard)のカードのみシートベルト保険が付帯 |
シートベルト保険が付帯しているという意味では、上に上げたクレジットカードはいまや貴重な存在といえるだろう。
シートベルト保険付帯のクレジットカードは、なぜ減ってきた?
調べた見たところ、シートベルト保険が始まった頃には、まだシートベルト着用が義務づけられておらず、シートベルト保険には、着用を促進するための啓発活動としての意味合いがあったようだ。
しかし、2008年6月に道路交通法の改正が施行され、全座席でシートベルトの着用が義務付られることになった。これによってシートベルトを着用していない場合は交通違反となるようになったわけだが、このような状況の変化が各クレジットカード会社のシートベルト保険付帯サービスを終了させる原因になっていると思われる。
シートベルトをすることが義務になれば、シートベルトをしていることはあたりまえ。当然、それを保険の条件にする意味もないというわけなのだ。
JAFでもシートベルト保険が終了に:
ちなみに、シートベルト保険のルーツはJAF(日本自動車連盟)が提供していた「シートベルト傷害保険」。30年以上継続している個人会員へのサービスとして保険が提供されたのが始まりで、その後、クレジットカード会社の付帯保険としても広がったという経緯がある。しかし、そのJAFでもシートベルト保険は廃止されている。
流れとしては、シートベルト保険付帯のクレジットカードは今後、さらに少なくなくなっていく可能性が高いと思われる。ただし、カーライフの節約につながるクレジットカードはたくさんあるので,そちらの方では、ぜひぜひクレジットカードを活用していただきたいと思う!
車に乗ることが多いなら、ガソリン代が節約できるクレジットカード!