どのクレジットカードをつくるか…お得さで比較したい時には、それぞれのクレジットカードのポイント還元率を調べるのが手軽で確実な方法。今回は、クレジットカード還元率の計算方法を紹介しようと思う。この機会に、ぜひマスターしてほしい!
ポイント還元率でクレジットカードを比較する方法:
もらえるポイント数だけではお得さは比較できない:
ここに「クレジットカードA」と「クレジットカードB」という2種類のクレジットカードがあるとしよう。ポイントのお得度を比較したいなら、ポイント還元率を計算してみればよい。
例えば、クレジットカードAは1,000円使うと10ポイントくれるが、クレジットカードBは1,000円使っても3ポイントしかくれない。
- クレジットカードA 1000円使用→10ポイント
- クレジットカードB 1000円使用→3ポイント
さて、どちらがお得だろうか?
もらえるカードポイントの多さだけを見れば、クレジットカードAの方が3倍以上もお得なクレジットカードのように思えてしまう。しかし、クレジットカードを使い慣れているみなさんであればすでにおわかりかもしれないが、見た目のポイントの多さに騙されてしまってはいけない!「クレジットカードA」と「クレジットカードB」の1ポイントの価値は同じではないかもしれないのだ。つまり、単純なポイント数だけでは比較できないというわけだ。
大事なのは「1ポイント当たりの価値」:
では、どのようにすれば、クレジットカードのポイント価値を知ることが出来るのか?同じ条件で比較するためには、1ポイント当たりの価値を計算するようにしよう。これなら、どのクレジットカードでも同じ条件で比較できる。
計算するために、まずはクレジットカードが提供しているポイントプログラムの交換品の中から商品券(QUOカードやギフト券等)を探し出してみて欲しい。商品券を選ぶのは金額価値がはっきりしているためだ。
選ぶ際には、少し高目の商品券を用いて計算をすると良い。というのも、低いポイントで交換出来る商品券は、高いポイントで交換出来る商品券よりも若干割高になっていることがあるため。割高な商品券で還元率を算出してしまうと、誤った結果になってしまう場合もあるからだ。かといって、一番高いポイントで交換出来る商品券の場合、実際にはあり得ないようなポイントが必要な場合もあるので、自分の通常の利用で貯まりそうなポイントで交換できそうな中で、少し高めのものを選ぶのがいいだろう。
例えば、クレジットカードA、クレジットカードBでは以下のようになったとしよう。
ポイントからの交換例:
クレジットカード | 交換商品 |
---|---|
クレジットカードA | 5000ポイントで5000円のJCBギフト券と交換 |
クレジットカードB |
2500ポイントで10000円のQUOカードと交換 |
数学に強いみなさんであればすぐに1ポイントあたりの価値がわかることであろう。念のために算出する方程式を記載しておこう。
1ポイントの価値=商品券の価値÷交換に必要なポイント数
これで計算すると、クレジットカードAのポイントは1ポイント1円分の価値、クレジットカードBのポイントは1ポイント4円分の価値ということになる。最初の話にもどって、1,000円利用時にもらえるポイントの価値を比較すると、以下のようになる。
1,000円利用時にもらえるポイントの価値比較:
クレジットカード | もらえるポイント数 | ポインの価値 |
---|---|---|
クレジットカードA | 10ポイント(1ポイント1円) | 10円の価値 |
クレジットカードB | 3ポイント(1ポイント4円) | 12円の価値 |
クレジットカードAは1000円で10ポイントがもらえるが、10円分の価値。クレジットカードBは1000円で3ポイントしかつかないが、その3ポイントには12円分の価値があるということになる。このように正しく比較してみると、見た目のポイントが少ないクレジットカードBの方が、実はクレジットカードAよりもお得なクレジットカードであるということがわかる。
クレジットカード還元率の計算方法:
1ポイント当たりの価値が分かれば、ポイント還元率は簡単に計算できる。計算式は、以下のようになる。
ポイント還元率={(還元金額)÷(カード利用金額)}×100
さっそくこれを、クレジットカードA、クレジットカードBにあてはめてみよう。
ポイント還元率比較:
クレジットカード | もらえるポイント数 | ポイン還元率 |
---|---|---|
クレジットカードA | 10円÷1000円×100 | 1.0% |
クレジットカードB | 12円÷1000円×100 | 1.2% |
もちろん、ポイント還元率は高い方がお得。クレジットカードBの方がクレジットカードAよりも、比率にして20%もポイントが貯まりやすいということになる。短期では大した差にはならないが、年間で考えるとこの差は非常に大きくなってくる。
こういった計算ができるようになると、自分でどのクレジットカードがお得なのかを判断できるようになるので、ぜひ、この機会にポイント還元率の計算方法を覚えて欲しい。場合によっては、とんでもないお宝クレジットカードを見つけることができるかもしれない!
記載されているクレジットカード還元率には若干注意:
ポイント還元率の基準は、絶対的なものではない:
鋭い方は気づいたかもしれないが、実は、ポイント還元率は、何と交換するかで、若干変わって来る。1ポイント1円として利用できるなどと言うポイントなら価値は明確だが、商品券等の場合、大量のポイントを貯めるほど交換率が高くなる場合がある。また、商品を交換する場合などには、値段が曖昧な場合もある。
そのため、インターネット上のサイトやクレジットカードの公式サイトに「還元率は○%」なんて表記があったとしても、それらの数字をそのまま信用しないようにしたほうがいいかもしれない。計算基準が、各クレジットカード会社やサイトによって異なってしまうことがあるからだ。
自分で判断する力をつけよう:
あるクレジットカードの公式サイトでは「現金と交換できる場合のみの還元率」について記載しているし、マイル交換時の還元率を書いているサイトもある。さらに、マイルに交換した場合の還元率は、サイトによっては1マイル=1円で計算しているところから1マイル=2.5円で計算しているところまで幅広くあるので、注意が必要だ。ちなみに、当サイトでは、商品券や現金に交換する場合の還元率を基準にして、還元率として表記している。
このように、その基準はサイトごとに異なるため、最終的な判断はみなさん自身にお願いできればと思う(同一サイト内での比較なら基本的にはOK)。そのためにも、還元率の計算方法は自分でもしっかりと覚えておこう。