クレジットカードを利用すると、毎月一回、利用金額を支払うことになるが、その請求内容をまとめた書類が一般に「利用明細書」と呼ばれるものだ。書類と言っても、最近は紙ではなくインターネット上で確認するウェブ明細書と呼ばれるものも増えている。
この利用明細書には、クレジットカードをいつ・どこで・いくら使ったのかという詳細が一覧で記載されているため、カードの利用履歴を一目で確認することができ、とてもわかりやすく便利である。代用はなかなか難しいかもしれないが、ちょっとした家計簿のようなものにすることもできるため、お金の管理にもきっと役立つはずだ。
クレジットカードの利用明細書とは
利用明細書はクレジットカードの請求書
クレジットカードで買い物をした代金は、後払いで支払いをすることになっている。分かりやすく言えば、そのための請求書が「利用明細書」だ。クレジットカードごとに決められている締日を区切りとして、1ヶ月ごとに、いつ・どこで・いくら使ったかが一覧になっている。
たとえば、締日が末日の楽天カードの場合なら、1日から末日までの利用明細書が月ごとに発行される。締日が15日のJCBプロパーカードなら、16日から翌月15日までの利用明細書が発行されるというわけだ。
利用明細書は、確定申告などでも利用できる正式な書類として認められているので、きちんと保管するようにしよう。
利用明細書が届いてから半月程度で引き落としがかかる
カード利用明細書が届いてからだいだい半月後くらいに、カード代金の引き落としが行われることが多い。期間的にゆとりがあるので、少しでもおかしな項目、たとえば使った記憶がない買い物履歴があったとしたら、カード会社に電話をして確認すればOK。ウェブ明細書の場合は、随時更新されていって、「確定日」に正式な月ごとの請求内容が決まるようになっている。
毎月きちんと明細書をチェックする癖をつけておけば、カード詐欺などの第三者による不正使用が発覚した場合にも早期発見できるので安心。カード利用者に落ち度がない限りは、不正使用された分の支払いはカード会社が保険で補償してくれる。
今ではウェブ明細が中心
最近では、ほとんどのクレジットカードで、利用明細書をインターネット上で閲覧可能になっている。たとえば、下記は三井住友カードのサイトに掲載されているウェブ明細の例である。
パソコンだけでなく、スマートフォンからでも利用履歴を確認することができるのでとても便利。どこで何を購入したかを随時把握することで不正を防げるのはもちろん、利用可能残高なども一目で分かる。
利用明細書は家計管理にも利用できる
クレジットカードの利用明細書は、管理資料としても活用できる。たとえば、すべてをクレジットカード払いにすれば、利用明細書が、そのまま家計簿の代わりになるというわけだ。後払い型の電子マネーをセットで利用すれば、コンビニなどの細かな支払いも全て、ひとつの利用明細書で一元管理することができる。
また、複数のクレジットカードの利用明細を一本化して管理できるサービスや、オンラインバンキングの口座残高やクレジットカード利用明細書のデータなどお金に関する様々なデータを読み込んで管理できる家計簿サービスなど、便利なサービスも登場している。
個人事業者の方なら、クレジットカードの利用明細を会計ソフトと連動させるなどすれば、確定申告を手早く行うことも可能になるだろう。
クレジットカード利用明細書の郵送が有料になる傾向も
ウェブ明細書が主流になってきたため、郵送による利用明細書送付を有料に設定したり、さらには「郵送での利用明細書送付には一切対応しない」というかたちで、ネット明細限定でカードを発行するクレジットカード会社も登場している。
もちろん、これはクレジットカード会社のコスト削減策の一環だが、今後もこの傾向は続き、利用明細書はインターネットで見るもの……というかたちが常識になっていくだろう。多くの方がスマホを利用するようになった今、利用者にとってもカンタンに明細チェックできることにはさまざまなメリットがあるので、前向きに活用して行こう! ウェブ明細利用ポイントとして、削減したコストの一部が会員に還元される場合もあるため、郵送などのコストがサービスに振り向けられれば私たちにもメリットは大きいだろう。