ゴールドカードやプラチナカードといったステータスカードの中には、国内渡航便遅延保険(もしくは海外渡航便遅延保険)が付いているケースがある。しかし、渡航便遅延保険…といわれた時に、すぐにどのような保険かがわかるという方はごくごく稀なはず。
そこでこのページでは、国内と海外を含めた渡航便遅延保険の内容について、詳しくまとめていってみたいと思う。
渡航便遅延保険に関するまとめ:
渡航便遅延保険とは:
渡航便遅延保険とは、渡航便遅延保険とは、航空便の遅延や航空便に預けた手荷物の遅延によりそれによって被った損害を補償してくれる付帯保険のこと。もう少しわかりやすく言うと、搭乗する予定だった飛行機の出発が大幅に遅れてしまった時などに、それによってかかってしまったよけいな出費を払ってくれる保険でのことだ。例えば予定外に泊まらざるを得なくなった時の宿泊料金や食事代、日用品や下着等の購入費が補償される
渡航便遅延保険には、国内渡航便遅延保険と海外渡航便遅延保険があり、当たり前だが
- 国内渡航便遅延保険⇒国内線の飛行機に適用
- 海外渡航便遅延保険⇒国際線の飛行機に適用
ということとなる。
渡航便遅延保険はどのようなケースで適用される?
とはいえ、一言で「飛行機が遅れた場合」といっても様々なケースが考えられるはず。また、それによって被った損害というのも、曖昧な言い方だ。そこで、この渡航便遅延保険はどのようなケースに適用となるのかを、一例とし、MUFGカードの国内渡航便遅延保険サービスの取次をしている保険代理店、エスティ保険サービスという会社に直接問い合わせをしてみたので、その内容をまとめてみよう。
渡航便遅延保険の内容【参考事例】:
項目内容 | 概要 |
---|---|
どのくらいの遅延から保険適用になるのか? | 出発予定時間から4時間以上が経過した場合。 また、乗り継ぎ便などが4時間以上遅れた場合も同様。 |
なにが保険の対象となるのか? | 飛行機が遅れた場合に現地で宿泊したホテル代、食事代やその際に購入した下着代などが対象。飛行機が遅れたからといってお詫び金が出るわけではない。 |
東日本大震災のような天災でも適用? | 地震や津波などの天災の場合には適用外。東日本大震災の際に仙台空港が使えなくなったが、あのようなケースでも適用外となる。 |
どういった遅延に対応? | 飛行機の整備ミスなどのトラブルをはじめ、台風や大雪、強風などの天候に左右された遅延に対応。 |
他にはどのような場合に適用? | 航空会社に荷物を無くされてしまうロストバゲージに対応。 この場合には下着代などが保険適用となる。 |
もちろん、保険を取り次いでいる会社が異なれば渡航便遅延保険のサービス内容も異なる可能性があるため、これはあくまで一例として参考にしてほしい。
国内渡航便遅延保険はあまり適用の機会なし?
この渡航便遅延保険だが、国内に限って言うと4時間も飛行機が遅延することなど稀なため、余程のことがない限り適用になることはないものと思われる。
しかし、台風シーズンに沖縄に出張が多いという方や、北海道や東北などに雪のシーズンに渡航することが多い方などは、もしかすると渡航便遅延保険にお世話になることもあるかもしれない。実際、台風シーズンに飛行機が飛ばず、空港内に寝泊まりした…なんていうニュースを年に1度はみかけることがあるため、そういった場合には、この保険が適用されることになるはずである。
また、めったにないことだとは思うが、「搭乗予約受付業務の瑕疵による搭乗不能」も保険の対象になるようなので、システムトラブルで搭乗手続きができず、出発が4時間以上遅れたなどという場合も対象になりそうである。
海外渡航便遅延保険は、それなりに活用できそう:
日本国内ではなかなか利用機会が少なそうな渡航便遅延保険だが、海外にいくと当たり前のように発生する。そのため、国内渡航便遅延保険はあまり役立たないけど、海外渡航便遅延保険には何度もお世話になる…などということも考えられるので、海外旅行や海外出張が多いという方の場合には、海外渡航便遅延保険付きのクレジットカードを狙って申し込んでおくといいだろう。
ロストバゲージ(預けた手荷物が行方不明になること)も海外では頻繁に発生するので、自分の荷物が手元に届かない時にも、この保険が役立つはずである。
海外渡航便遅延保険付帯のクレジットカード:
渡航便遅延保険は、クレジットカードの付帯保険としては比較的新しい保険で、どのクレジットカードにもついているというものではなく、主にプラチナ以上のクレジットカードに付帯していることが多い。一例をあげると、例えば、三井住友カード プラチナ、セゾン・プラチナビジネス・アメリカンエキスプレスカードやMUFGカード・プラチナ・アメリカンエキスプレスカードなどがある。
また、「MUFGカード ゴールド」「MUFGカード ゴールドプレステージ」などMUFJ系のクレジットカードでは、ゴールドカードクラスから渡航便遅延保険を取り入れている。
海外渡航便遅延保険の注意点:
渡航便遅延保険で補償されるのは、あくまでもそれによってかかった余計な費用。航空券そのものの補償がされるものではないので注意が必要だ。また、航空券の支払いなどをそのクレジットカードで行っていることが条件となる、利用付帯のクレジットカードもあるので、事前に条件を確認しておこう。
補償があっても、できれば飛行機の遅延には遭いたくないもの!しかし、海外旅行・海外出張の多い方は、まさに「もしもの場合」の保険と思って、渡航便遅延保険の付いたクレジットカードを検討してみてはどうだろうか?