クレジットカードには、ショッピン利用とキャッシングキャッシング利用という大きく2つの利用方法がある。ショッピング利用は商品などを購入してクレジットカードでその代金を払う使い方。そして、キャッシング利用とは、クレジットカードを使ってお金を借りる方法のことだ。
クレジットカードのキャッシング機能を使えば、提携先のATM等でいつでも簡単にお金を借りることができるので便利だ。しかし、その手軽さゆえに注意も必要。しっかりとメリット、デメリットを把握した上で賢く上手に利用して欲しい。
キャッシングでいくらまで借りられるのか?
キャッシング可能額は個々に設定される:
クレジットカードでは、ショッピングに利用できる最高金額である利用限度額の他に、「キャッシングが○○万円までできる」というキャッシングの上限金額も設定されている。その範囲内ならいくらでもお金を借りることができるわけだ。
例えばキャッシングの上限金額が30万円に設定されているクレジットカードの場合、1万円借りることも10万円借りることも、限度いっぱいの30万円を借りることもできる。しかし、上限が10万円に設定されているクレジットカードの場合は、10万円以上は借りることができない。こう言えば当たり前の話だが、借りられる額は個人個人によって異なるということを知っておいて欲しい。
ショッピング枠の中にキャッシング枠が設定される場合も:
一般には、ショッピングのほうが利用枠は多く、カード会社によって、ショッピング枠とキャッシング枠が別々ではなく、キャッシング枠がショッピング枠の中に含まれるところもある。例えば、ショッピング枠70万円、うちキャッシング枠30万円などというかたち。この場合、ショッピング枠で既に50万円を利用していた場合、キャッシングの借入可能額は残りの20万円となる。
改正貸金業法の影響でキャッシング枠がないクレジットカードも増加中:
2010年に実施された改正貸金業法という法律の影響で、近年では、初期設定ではキャッシング枠が0円に設定されたクレジットカードも増えている。これらのクレジットカードでキャッシングをしたい場合には、別途キャッシング枠の申込をして審査を受ける必要がある。キャッシングの申し込みは、初回の申し込み時に合わせて、あるいはカード発行後に追加で行える場合が多くなっている。
反対に、「もとよりキャッシングなんて利用する気はない!」という方の場合は、キャッシング枠を0円のままにしておいくのが防犯対策としてもおすすめだ。すでにキャッシング枠がある方でも、使うつもりがないのであれば潰しておいた方が安全かもしれない。
キャッシング機能がないクレジットカードもある:
クレジットカードの中には、そもそもキャッシングの機能がないというものも存在する。代表例を挙げると、ビューカードがそのひとつ。このようなクレジットカードでは、キャッシングでお金を借りようとしても最初から不可能となっているため、キャッシングを利用したいのであれば他社発行のクレジットカードを手に入れるしかないだろう。
逆に言えば「キャッシングは絶対に利用したくない」という硬い意思を最初から持っている方は、こういったクレジットカードを選ぶといいかもしれない。
キャッシングで気を付けたい「金利」:
キャッシングの金利手数料は消費者金融並:
キャッシングで気をつけたいのが、分割払いやリボ払いと同じく、金利手数料がかかるということ。もちろんカード会社としては、無利子でお金を貸すわけにはいかないし、これは当然なことなのだが、キャッシングの金利手数料は消費者金融並に高い場合が多いので要注意だ。
安い場合でも12%程度、高い場合には18%程度の手数料(年利)が発生するので、どうしてもお金に困った場合でなければキャッシングは避けた方が無難と言えるだろう。
キャッシング金利はクレジットカード毎に異なる:
キャッシングの金利は、基本的に上級カードになればなるほど低く設定されていることが多い。その理由は、「上級カード利用者=信用力が高い=お金を返してもらいやすい」ということになるため。カード会社にしてみれば、リスクが低くお金を貸すことができるため、金利を低めにしても大丈夫…というわけだ。
逆に年会費無料のクレジットカードなどの場合は、多くの層の人にカードを発行しているので、返済されないかもしれないリスクも見込んでキャッシング金利は比較的高めに設定されていることが多い。
キャッシングを多く利用するという方は、将来への投資だと思って、年会費がある程度かかってもキャッシング金利の低いゴールドカードを作っておく…などという方法もありかもしれない。総合的に考えれば、その方が節約につながる場合もありそうだ。
キャッシングはこんなところで重宝する:
海外旅行にはキャッシング機能があるクレジットカードを:
海外旅行では、キャッシング機能が使えるクレジットカードを1枚は持っていくことをおすすめしたい。海外で万が一お金が足りなくなってしまった場合や、盗難にあって現金を盗まれてしまったという場合などでも、クレジットカード 1枚あれば、ATMでお金を引き出すことができるからだ。現地の通貨を引き出すことができるので、右も左もわからない海外ではカー ドさえ持っていれば百人力と言えるだろう。
急にお金が必要:
一時的にお金が必要な場合には、手続不要のキャッシングが便利なことがあるだろう。よく挙げられる例として、結婚式なのに手元にお金がなくて、ご祝儀を用意できないといった場合や、カードの請求額が多く口座に残高が足りないといった場合がある。給料日前に不足額を借りて次の給料で返済するなど、計画的に返済すれば金利もそれほど多くはかからないので、上手に利用するといいだろう。
銀行からお金が下ろせない時間帯にも助かる:
また、深夜、どうしてもお金が必要になった場合などにもキャッシングが役立つ。銀行のキャッシュカードではお金を引き出すことが出来ない時間帯でも、 コンビニのATMでは大抵、キャッシングを使ってお金を引き出すことが可能だ。この場合も、すぐに返してしまえば金利もほとんどかからない。こういったところでも賢く便利に、キャッシングを利用しよう。
キャッシングの利用は計画的に!:
さきほども書いたとおり、非常に高い金利手数料がかかるのがクレジットカードのキャッシング。できることなら使わない方が無難なのだが、どうしても使わなくてはいけない状況が多いという方は、一番金利の安いクレジットカードを予め調べておき、それを使うようにすれば良いだろう。
また、繰り上げ返済などもどんどん利用して、お金ができたら早めに返済していこう。それだけでもずいぶん と節約になるはずだ。