ここまでクレジットカードの利点を説明してきたが、「クレジットカードだと万が一誰かに盗まれたときに好き勝手使われてしまうから怖い。100万円なんて使われたらと思うと……」と思っている方は意外に多い。
実際、マスコミなどでスキミング犯罪や不正利用などが注目され、消費者心理を煽ってしまったので、そう思ってしまう方がいるのも仕方のないこと思う。
結論から先に言うと、クレジットカードに関して言えば、それほど怖いものではないのだ。
わかりやすいように100万円の現金が入っていた財布を落とした場合と、100万円の利用限度額のクレジットカードを落としてしまった場合を比較してみようと思う。
100万円の現金が入っていた財布を落とした場合

まぁ基本的には100万円の現金を入れた財布を落とすことなど、一般庶民の我々にはありえないことなのだが、比較材料として読んでみて欲しい(苦笑)
基本的に100万円が入った財布を落としてしまった場合には、よほどの善意のある方が拾わない限りはお金は戻ってこないと思っておいた方が良い。要するに100万円まるまる、損をすることになるだろう。落としたことを後悔するしかないのだ。
万が一戻ってきたとしても謝礼で1割を差し出すと、10万円の損失となる。
100万円の利用限度額のクレジットカードを落とした場合

100万円の利用限度額があるクレジットカードを万が一落としてしまった場合、まず拾った人は、よほどの度胸のある人でない限り、他人のクレジットカードを使おうとはしない。というのも、大抵は利用した場所や時間などが特定されてしまうので、足がつきやすい(みなさんも拾ったときを想像してもらえればわかるだろうが、まず使わないと思う)。
それでもたまたまクレジットカードを拾った人が悪意のある人か、もしくは意図的にクレジットカードを使おうと思って盗んだという場合は、クレジットカードを利用されてしまう場合もあるだろう。
だがそれでも安心して欲しい。クレジットカードの場合、クレジットカードを落としたことを気付いた段階でクレジットカードを発行している会社に電話をすれば、クレジットカードの利用を止めることができる。
カードを止めてしまえばもう、誰もクレジットカードを使うことができないのだ。
クレジットカードをなくした瞬間に、気が付かない場合も当然あるハズ。場合によっては30日後に、クレジットカードを落としたことに気付くこともあるだろう。そういった場合でも安心してほしい。
大抵のクレジットカードには紛失・盗難保険というものが付いていて、万が一自分のクレジットカードが誰かに使われてしまった場合でも、その保険の対象となることができるのだ。この場合、もし誰かに使われてしまっていても、その利用額は一切、負担することなく対処してもらうことができる(クレジットカード会社によって適応条件などの諸条件が異なる場合があるので、盗難保険についてはそれぞれのクレジットカード会社に詳細を確認してほしい)。
100万の現金vs100万円のクレジットカード

結果をお伝えすると100万円の現金を無くしてしまった場合には100万円まるごと、もしくは10万円の損失となるが、クレジットカードをなくしてしまっ た場合には原則、0円の損失で済む。これはもちろん100万円の限った話ではなく、10万円の現金が入った財布を落とした場合でも同様なのだ。
クレジットカードはきちんと管理さえできていればどんなになくそうが盗まれようが、そして不正利用に遭遇しようが、自己負担は0円で良い。しかし、現金はなくした分だけなくなる。従来のように現金主義の方で数万円以上持ち歩いている方と、クレジットカード払いメインで数千円しか持ち歩いていない場合を 比較しても、なくしてしまった場合の差は大きいと言えよう。
クレジットカードはしっかりと保険で守られている分、現金よりも何倍も安全なものなのである。