日本国内で発行されているクレジットカード枚数は3億枚。日本クレジット協会の集計によるこの数字は、クレジットカード業界だけでなく政府の統計などにも長く使われてきた。
しかし、2014年末になって、なんとこれは間違いだということが発覚!さかのぼって数字が修正された。その結果、日本で発行されているクレジットカードの枚数は約2億5千万枚ということになった。以下に、その後の最新データなども紹介して行こう。
日本クレジット産業協会発表の修正データ:
2014年の年末に、過去のデータが修正された:
先ほども書いた通り、長い間、「日本のクレジットカード発行枚数は約3億枚」とされてきたのだが、実際には約2億6千万枚だったということがわかった。
クレジットカード会社の業界団体である日本クレジット協会は、2014年12月26日、クレジットカードの利用額や発行枚数などの過去10年分(平成15年~20年)の数値の訂正を行い、『日本の消費者信用統計」数値の訂正について』としてホームページに掲載。カード利用額は53兆2541億円から40兆6863億円に、発行枚数(2013年3月末時点)も3億2352万枚から2億5979万枚へ修正された。
従来発表値:
データ項目 | 集計値 |
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カード発行枚数(2013年3月) | 3億2352万枚 |
ショッピング信用供与額(年間カード利用額) | 53兆2541億円 |
修正値:
データ項目 | 集計値 |
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カード発行枚数(2013年3月) | 2億5979万枚 |
ショッピング信用供与額(年間カード利用額) | 40兆6863億円 |
その後は、上記の数字をベースに、更新されたデータが発表されていくことになる。新しい数字をみてみよう。
クレジットカードの発行枚数、所持枚数:
日本クレジット協会から2015年11月30日に発表された『クレジットカード発行枚数調査結果の公表について』によると、2015年3月末のクレジットカード発行枚数は、2億5,890万枚。成人人口比では、1人当たり 2.5 枚のクレジットカードを所有していることになるとしている(計算に用いた成人数は、総務省「人口総計」による2014年3月1日現在の20 歳以上の総人口1億 474万人)。
成人人口には高齢の方や、クレジットカードを持つことができない無職の人、そもそもクレジットカードを持たないという現金主義の人なども含まれていると思われるため、実際にクレジットカードを持っている方の平均保有枚数となるともう少し増えるだろう。
クレジットカードは、「2枚持ち」が最も多い!?:
ちなみに、JCBが毎年行っている「クレジットカードに関する総合調査」の2015年度版では、クレジットカード保有者一人あたりの平均保有枚数は3.2枚、平均携帯枚数は2.0枚となっている。この調査からは、クレジットカードは「2枚持ち」が最も多いということになる。ちなみにこの調査は、 JCBが2000年以降毎年、日本全国の一般消費者3,500人(20代から60代の男女、JCBカードの保有有無は不問)に対して、 インターネットで行っているものだ。
2015年のクレジットカード利用額:
次にクレジットカードの年間利用額を見てみよう。2016年3月31日に公表された、『クレジット関連統計「平成27年 市場規模統計(年次統計)』によると、2015年のショッピングクレジット信用供与額は49兆8,341億円となっている。
ちなみに、どれくらいのポイントが発行されているのか、ちょっと計算してみよう。全クレジットカードのポイント還元率の平均が1%だと仮定すると、約4983億円相当。控えめに0.5%と計算しても約2491億円相当ものポイントが発行されていることになる。これは、かなり凄い数字ではないだろうか。
発行されたポイント価値シミュレーション:
平均ポイント還元率 | 発行されたポイントの価値 |
---|---|
1% | 約4983億円相当 |
0.5% | 約2491億円相当 |
ちなみに、先ほど紹介したJCBの調査によると、世帯あたりの月平均生活費は17.7万円で、 月平均クレジットカード利用額は5.3万円。生活費に占めるクレジットカードの利用割合は29.6%と算出されている。オンラインショッピング、携帯電話料金、スーパーマーケット等での利用が上位を占めている他、コンビニエンスストアでの利用も増えているようだ。
以上、日本のクレジットカードの最新データをまとめてみた。まだまだクレジットカードの利用が少ないと言われる日本だが、ぜひ、自分に合ったクレジットカードを見つけて、キャッシュレスの快適さや家計の節約に活かしてほしいと思う。